なぜ人々はCDからカセットテープへ録音したのか?

カセットデッキのいろは 第45回

 
どうも、こんにちは。こんばんは。西村音響店の西村です。

音響店のブログをご覧くださり、ありがとうございます。


 

 ひと昔前のお話ですが、皆さんは

『CDを借りてきて、カセットテープに録音する。』

 という事をしていませんでしたか?

 

 僕のその一人です。その頃、僕は小学生でしたが、ラジカセでCDをカセットテープに録音していました。

 

 今では『CDからカセットに録音するとか、意味わからん。』という時代です。でも、ひと昔前はカセットテープに録音しなければなりませんでした。

 今回は『CDからカセットテープに録音する必要性』を取り上げます。

 

 

パソコンすら無い時代にどうやって録音するの?

 パソコンが一般家庭に普及したのは、平成に入ってからです。

 1995年に発売されたWindows95が普及の起爆剤になったのではないかと思います。それまでは、ワープロであったり、パソコンとは言っても一個一個コマンドを打ち込んで操作するような、素人では使えないようなコンピュータしかありませんでした。


 

 じゃあ、どうやって録音すればよいかというと、カセットテープです。

 

 CDの登場は1982年ですが、パソコンが一般家庭に普及したのは1995年以降です。CDを取り込めるようなったのはいつ頃か正確にはわかりませんが、少なくともこの13年間、パソコンにCDを取り込むという手段がありませんでした。

 そのために、各オーディオメーカーが、CDの音をそのままそっくり録音できるようなカセットテープ、レコーダーの開発が盛んになったと考えています。

 実際に、販売されていたカセットテープには『For CD』と謳われたものが多く販売されました。それだけではなく、TDKの「CDing」,マクセルの「CD’s」,ソニー「CDix」などの商品名もそうですね。

 

 こういった歴史からカセットテープが何故ここまで進化したのか、理由が読み取れます。

 それが、

CDを録音する手段がカセットテープしかなかった。

 

 今ではパソコンにCDを取り込んで、さらに空のCDに焼くこともできます。

 しかし、パソコンが登場する前は、一般個人が手軽にCDに焼くことなんてできませんでした。レコードも一緒ですね。一家にレコード製造用のプレス機を持つなんて無理です…

 

レンタルCDのお陰でカセットテープが異常に高音質になった。

 元々、カセットテープは音質が良くない記録媒体でしたが、徐々に改良を重ねて音楽用メディアとして普及していくことになりました。

 カセットテープは、利便性と音質を両立した誰でも手軽に録音できるメディアであることが大きな特徴です。

 ということもあって、一般家庭に『録音』という文化を作った存在でもあります。

 

 録音という文化が広まり、やがてレコードやCDを借りて録音するという文化も生まれました。

 当然ながら当時はカセットテープ以外に録音の手段がなく、バブル景気に向かって需要は右肩上がりでした。


 

 ところで、なぜそこまでカセットテープは音質を良くしようと改良を重ねてきたのかというと、やはりレンタルCDの存在だと思います。

 最も高音質のテープといったら『メタルテープ』ですよね。

SONY Metal-ES

 

 繰り返しになりますが、一昔前はカセットテープ以外の録音手段がありませんでした。

 そんな理由で、カセットテープで如何に高音質で録音できるかが求められていたのではないかと思います。

 そのニーズに各オーディオメーカーが応えていたことでしょう。

 CDは20,000ヘルツという人間が聞こえる一番高い音まで記録できますが、最終的にはカセットテープでも録音できるまでになりました。

 

パソコンに需要を奪われてしまったカセットテープ

 Windows95では、どのような機能・性能だったかは、僕自身使ったことがないのでわかりません。しかし、少なくとも2001年のWindowsXPからは、パソコンへCDを取り込むことが簡単になりました。

 とうとう、カセットテープの代替手段が生まれてしまったのです。

 僕たちカセットテープが好きな人間にとっては残念なことですが、アナログからデジタルへ時代が変わる瞬間だったことでしょう。

 

 カセットテープは廃れてしまいましたが、僕は少し複雑な気持ちです。

 だって、インターネットがなければ、カセットテープ・カセットデッキを愛用している皆さんに向けてお話することはできません。

 ですので、パソコンが登場したことには感謝しなければならない部分もあります。

 

さいごに

 今回は、なぜCDからカセットテープに録音したのか、理由を考えてみました。

 きっかけは、カセットテープの包装にしつこく【For CD】【For CD】【For CD】とあったからです。

 

 キーポイントとなったのは、レンタルCDと、コンピューター

 CDが家で焼けるようになったのはいつから?と疑問が浮かんだとき、平成に入ってからという答えが見つかりました。

 それまでは?というと、録音の手段がカセットテープしかなかったという事がわかりました。

 

 【For CD】の謎が解けたんじゃないかなと思います。

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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