西村音響店

SONY TC-K71

ページ作成日:2026/1/6


 

概説

 

 

TC-K71の構造&搭載機能

ヘッド 3ヘッド方式(録音/再生:独立懸架型S&Fヘッド)
メカニズムの駆動 ロジックメカ(キャプスタンモーター+ソレノイド駆動)
キャプスタンの回転 ブラシレスDCモーター・ベルトドライブ (BSLグリーンモーター)
テープの走行方式 クローズドループデュアルキャプスタン
カセットホルダの開閉 手動
スタビライザー なし
テープセレクター 手動(ノーマル・クローム・フェリクローム・メタル)
ノイズリダクション ドルビーB
ドルビーHX-Pro なし
選曲機能 なし
メーター 2色式LEDピークレベルメーター(0dB=250nWb/m)
ライン入力 RCA端子1系統
ライン出力 RCA端子2系統(固定出力・可変出力)
キャリブレーション機能 バイアス調整(ノーマルテープのみ)
カウンター 機械式
その他の機能
  • オートプレイ機能(巻戻し完了後自動的に再生開始)
  • メモリーストップ機能(カウンター000で巻戻しを自動停止)

 

TC-K71の特徴

◎SONYでメタルテープに対応した最初の世代のデッキ
◎上位機種TC-K75の機能簡易版
◎ブラシレスDCモーターを採用(BSLグリーンモーター)
◎独立懸架型S&Fヘッド
○TYPEⅠ~Ⅳ全種類対応(マニュアルセレクター)
○再生メインの用途なら悪くない選択肢(不人気で相場も安い)
△メカの耐久性・信頼性が弱い(ヘッドブロック部分の樹脂部分がよく割れる)
△バイアス調整はノーマルテープしかできない
△外観デザインの何とも言えない野暮ったさ(この世代のデッキすべてに共通)

 

関連機種

 

 



 

 

外観の詳細画像

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【前面左側】
【カセット挿入状態】
【前面中央】
メーターやテープ操作ボタンはTC-K75などと共通ですが、テープセレクタやバイアス調整ボリュームがメーターの下にある点が異なります。
【本体右側】
出力ボリュームはアッテネータ式です。K75にあるキャリブレーション機能はないため、その関係の操作部が無い分すっきりとしています。
【ヘッド部分】
TC-K75と同じ、独立懸架型S&Fヘッドです。
【】

 

デッキの内部

オープン・ザ・キャビネット

画像にマウスオン(タップ)してください。

 

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【メカニズム部分】
メカはK71以外に、K75、K65、K61、K55が同じメカを搭載していると思います。
【BSLモーターのシールドを外した状態】
ブラシレスDCモーターをキャプスタンの駆動に使っています。この構造は555ESまで続きました。
【BSLモーター・上からの視点】
再生用のアイドラーはキャプスタンモーターから動力を貰っている構造です。そのためキャプスタンモーターには、2本のベルトが掛かっています。
【メカの下側】
2本のゴムベルトで左右のフライホイールを駆動しています。1本がモーター~テイクアップ側ホイール、もう1本が両ホイール間に掛かっています。後年になるとこの駆動方式は、コスト抑制のためか見かけなく無くなります。
【電源トランス・制御回路】
K75の基板と比べても電子部品の配置は同じように見えますが、若干異なるようです。制御にはマイコンが使われています。
【アンプ基板全景(裏側)】
ヘッドの配線はすべて基板に直付けとなっています。
【録音イコライザ回路】
裏面を向いていて電子部品は見えませんが、恐らく抵抗、インダクタ、コンデンサが綺麗に並んでいる回路だと思います。ソニーのデッキでよく見る録音イコライザ回路のレイアウトです。
【マイクアンプ基板】
【制御回路基板(裏側)】
【アンプ基板全景(表側)】
キャリブレーション機能など、K75から機能が省略されている分、基板のレイアウトに少し余裕が生まれています。K75の方がもう少し電子部品が詰まっていたはずです。
【再生ヘッドアンプ部分】
バイポーラトランジスタで増幅する回路です。電子部品のレイアウトからして、恐らくK75とさほど変わらない回路に思います。



 

デッキの分解画像

 

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【メカニズム脱着】
【フライホイール】
【ヘッドブロック支持部分拡大】
このメカ最大のウィークポイントは青色の樹脂部分です。特にヘッドブロックを支えている樹脂部分が高確率で割れます。プラリペア等で補修は可能ですが、割れていなくても対策するのが良さそうです。
【BSLモーター駆動回路】
回転スピードを制御するIC、回転速度を比較するオペアンプ、駆動用のトランジスタが主要部品です。駆動用トランジスタは元々からかなり発熱するようで、緑色のPNPトランジスタが熱で変色しています。
【BSLモーターユニット裏側】
モーターのプーリーは、ベルトを2本掛けられるようになっています。キャプスタンベルトと再生用アイドラー駆動ベルトです。
【劣化したオペアンプ】
交換前のオペアンプは足が黒くなっていました。このような状態になっているオペアンプはほぼ確実に劣化が進んでおり、動作に影響が出ている可能性が高いです。このオペアンプはモーター駆動回路にあるので、回転制御の精度に影響を及ぼします。

 

参考周波数特性

画像にマウスオン(タップ)すると周波数軸が線形に変わります。

【TYPEⅠ】RTM


【TYPEⅡ】SONY JHF (1978年)


【TYPEⅢ】SONY DUAD (1978年)


【TYPEⅣ】SONY METALLIC (1979年)



 

※ヘッドの状態やデッキの調整状態など個体差により、必ずしも同じ測定結果にはなりません。あくまで参考程度にお願いします。

 

 

これまでの作業実績

2025年8月 神奈川県 マダイ様

 

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