カセットデッキのいろは 第49回
どうもこんにちは、こんばんは。西村音響店の西村です。
音響店のブログをご覧くださり、ありがとうございます。
突然ですが、あなたは中古のカセットデッキを買おうとしています。
皆さんは、どちらをクリックしますか?
おそらく、右側を選ぶのではないでしょうか。
カセットデッキに限らず、中古のオーディオ機器をインターネットで入手する機会が増えました。
購入するときは、実物を確認することができない分、慎重に吟味しなければなりませんね。
そこで、重要なものが『写真』です。
今回は中古カセットデッキを選ぶ際に必ず見る『写真』についてのお話です。
メーターが振れている写真なら、一応再生OK。
中古カセットデッキでまず確認するのは、メーターが振れている写真であるかどうかです。
商品説明に「動作問題ありません!」と書かれてあれば大丈夫だと思いますが、それだけでは少し心許ないです。
そこで、再生中でメーターが振れている状態の写真があると、確信を持ちやすくなります。
改めて写真を見比べてみて、ぱっと見た印象は、再生中の写真の方が安心感がありませんか?
再生中の写真があると、ついつい商品をクリックしてまうと思います。
売り手側の視点では、再生中の写真を載せることで、動作品であることをアピールできます。
すると、注目も集まりやすく、オークションでは高値で売れる可能性が高くなります。たとえ、ジャンク品でもです。
逆に、単にカセットデッキの写真を載せているだけの商品は、安く購入できる可能性が高いです。
ただし、リスクは高くなるので気を付けてくださいね。目利きが鋭い人なら見分けれるかもしれませんが、そこまで目利きできるのであれば専門家のレベルです。
したがって、動作品でかつジャンク品が、一番お買い得なのではないでしょうか。さらに、どこか難ありだと、さらに安く入手できると思います。
高校生だった僕は、目利きもないのに賭けでジャンク品を買っていました。
という気持ちで、毎日オークションを見ていました。
商品説明に「一応再生できました」と書かれたものが狙い目でしたね。
何台か入手して、幸いにも再生は出来ましたが、録音は上手くできなかったものがありました。
バイアスをいくら浅くしても、高音域が伸びなかったり、録音レベルがそれほど高くないのに歪んでしまったり、という状態で困りましたね。
結局は、しっかり修理と調整をした方が良かったのですが、そんな金はありませんでした(^^;
それでも、その時は十分楽しんでいました。
しかし、写真だけでは分からない部分もあります。
カセットデッキは、とりあえずテープを再生すればメーターが振れます。それで、動作品であることは判断できますが…
問題は『音』です。
写真では音は確認できません。
例えば、届いて試しに聞いたら、ちょっと遅く再生されたり、左右のバランスが崩れていたり、という可能性もあります。
もっと厳しくチェックするのであれば、異常な動作音がしないかも気になるところです。
ですので、写真で動作品だと判断するのは禁物です。
悪い言い方になってしまうかもしれませんが、いくらでも誤魔化せます。
やりすぎると詐欺になってしまいますが…
もし、オークションに動画投稿機能がついたら、嘘っぽい商品は減ると思います。
しかし、動画も使いまわしで誤魔化せてしまいますから、難しい問題だと思います。
最終的には、信頼関係の有無が決め手になるでしょう。
今では個人同士で簡単に売買できるようになりました。その反面、相手がどんな人なのか見当がつきません。
顔の見えない相手から買うということもあり、多少なりとも不安があると思います。少しでも不安があれば、信頼できるお店で探したほうが確実です。
中古車を買うときだって、一度は実際に目で確かめると思います。
できればカセットデッキも、そうして欲しいのですが、難しいものです。
まとめ
購入時は安く買えても、部品の消耗などで、のちに不具合や故障を起こす可能性があります。
カセットデッキは、オーディオ機器の中でも、自動車のように機械的な部分が多いため、壊れやすいです。
永く使っていくためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。そのため、維持費も必要になります。
中古車のように、購入金額は安いけど、修理費用が高く付くという点では、カセットデッキも同じことが言えると思います。
ぜひ、購入金額だけではなく、後々のメンテナンス費用も頭に置いて、カセットデッキを選びましょう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
第48回