西村音響店

新しい機種に挑戦中。日立Lo-D D-E90

 

どうも、こんにちは。こんばんは。西村音響店の西村です。

今回は、これまでにまだ修理をしたことがない機種をご紹介します。

ご紹介するデッキはこちら。

1980年製の Lo-D D-E90 です。

 

 実は、昨年にD-E90のジャンク品を手に入れておりまして、ずっと手つかずの状態でした。D-E90が目ぼしくなった理由としては2つです。

 1つは、調べてみると3ヘッド方式で、単に音が良いんじゃないか?という思い込みです。

 本来は、新しい機種に挑戦してみようという目的でデッキを探していました。バブル期のデッキは、少し高いし台数を稼げないのでパス。1980年台前半なら何でもいいからゲットしようという気持ちでした。丁度良いタイミングに古い3ヘッドデッキが手に入り、ラッキーに思った次第です。

 もう1つは、安いということがありました。

 オークションで入手しましたが、たしか、誰も入札していませんでした。1,000円~数千円で入手できたと思います。初めての機種は、無事に修理できるかどうか不安で、出来るだけ安く手に入れたいという思いもありました。いきなり、2~3万円のジャンク品への挑戦はリスキーです。(今ではそれほどでもありませんが…)

 失敗したら痛い支出になりかねません。ただし、心の底から使ってみたい機種であれば、やはり気合が入りますね。

 

 何か月ぶりかは、もう分かりませんが開梱して状態を見てみました。

 さすがに、修理・メンテナンスなしでは動かせません。このD-E90は38歳(2018年現在)ですから、今日まで無傷のまま保っているのは困難でしょう。修理の体制に入る前に、状態を動画で記録しておきました。

 

 ということで、メカニズムを本体から降ろして、修理の体制に入ります。

 もちろん、単なる修理ではなくオーバーホールです。本体の中を見てみると、予想以上に簡素な構成になっていることに驚きました。大きな1枚の基板に、電源、制御系の回路、アンプが入っているようです。もう少し高級機っぽく複雑になっていても良いと思いますが、ともかく音を聴いてみないとD-E90の真価はわかりませんね。

 Lo-Dのほかに、まだ触ったことのないメーカーを挙げてみると、パイオニア、デノン、テクニクス、アイワ、ケンウッドがありますね。まだまだ沢山あって恥ずかしい限りです。

【2018/11/28訂正】ケンウッドは、トリオのKX-70が過去に1台あります。失礼いたしました。ベルトが粘土のごとく軟らかくなってしまっていたものを修理しました。
 
 

 新しい機種に挑戦するのは、単に好きだからという事もありますが、それだけではありません。最大の目的は、より多くのユーザーさまの力になることです。

 全員がバブル期のデッキを使っているわけではないと思います。1970年代のデッキで楽しんでいる方もいらっしゃれば、オートリバースの方が好きという方もいらっしゃるかもしれません。

 さらに、僕自身も多くのデッキを使って体感することで、ユーザーの皆さまと感想を共有できればと思っています。偏見なしに、それぞれのデッキが持つ良さ、特徴、癖などを1台1台じっくり見ていきたい次第です。

 過去に経験のない機種に挑戦すると、ぐっと緊張感が増します。音響店の過去の修理実績を掲載していますが、載っていない機種にも関わらず修理をご依頼されることがしばしばあります。

 もちろん、実績のある機種も大歓迎です。僕の主観になってしまうのかもしれませんが、もし他へ実績のないカセットデッキの修理を依頼するのは少し不安です。それでも依頼してくださる方には感謝です。これからも、届いた挑戦状はしっかり受け取っていきます。

 

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

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