今回は、ベータマックスのメカのオーバーホールに挑んだレポートです。
VHSと比べてベータ方式は部品点数が多く、構造も複雑と言われていますが、どれだけの部品で構成されているかも見どころです。まる一日かけてオーバーホールに挑戦しました。画像の枚数がとても多いので、3回に分けてご紹介します。
オーバーホールを行うのは、このSL-HF900です。ベータマックスの中では、同機種が一番経験が多いです。今回で、また更に経験が増えました。
キャビネットを開き、ローディングと基本的な動作が出来るかを確認します。長時間動かしてないものは、少なからず動きが硬くなっています。始めの動作の時は、無理なトルクが掛かって部品を破損したりしないように、手でローディングギヤを阻害してトルクを抑え、ゆっくり動かしながら見ます。
テープエンドセンサーのスプリングが外れていました。こちらは簡単に補修できます。
それではメカの取り外しに取り掛かります。まずは、フロントパネルの取り外しです。固定しているネジを外して、ラッチをこじって引き抜きます。ジョク・シャトル部分が外れにくいですが、上手く避けながら外します。
イジェクト機構の取り外しです。ネジ4本で留まっています。コックドベルトと検出用スイッチのコネクタも外して取り外します。
前面の操作ボタンなどがある基板を外します。その内側に、メカを固定しているネジがあります。完全に基板を外さなくても、このように少し避けておくくらいでOKです。
回転ヘッドを取り外します。
続いてメカにつながる配線を全部抜きます。固定ヘッドのケーブルは、音声回路の方に繋がっています。残りの配線はシステムコントロールの基板に繋がれています。
配線を整理し、スムーズにメカが降ろせる準備をした後、固定している残り2本のネジを外して、慎重にメカを降ろします。
この様に外れました。リール台がすごく綺麗ですが、交換されたのでしょうか。点検済みの印が無かったので、他のデッキから移植されていると思います。
(その2へ続きます)