どうもこんにちは、こんばんは。西村音響店の西村です。
今回は、カセットデッキのネタも少しはありますが、大学の休学をメインテーマにお話したいと思います。カセットデッキの修理をご依頼されたお客様の中には既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、僕は1年前の2017年10月から大学を休学しました。それから1年が経ち、復学するにあたって、この1年間の振り返りを備忘録として記事に残したいと思います。
いつも音響店のブログをご覧くださっている方ももちろんですが、今回はもしかしたら検索エンジンから大学生の方も来て下さるかもしれませんので、大学生の方へのメッセージも発信したいと思います。
目次
3年生の夏に出くわした分岐点。どちらの道へ進むのか?
2017年8月、ちょうど前期の講義と期末試験が終わって夏休みに入りました。夏休みに入って一息つきたかったところでしたが、僕は悩んでいました。そのままストレートに大学行くのか、それともカセットデッキを極めるために1年休学するのか。もう少し言い方を変えると、「就活するor自分で事業をやる」の分かれ道の前に立っていました。
その時、僕は3年生で、一旦道を選んだら後戻りできないというような状況でした。休学願の提出期限である8月31日が迫る中、自分でやっていこうと決心し、後者の道へ進みました。
指導教員の先生が反対してくる心配もありましたが、「自分で事業をやるので休学します」という風に言って、休学の承認をいただきました。「休学したい」ではダメです。「休学します」です。幸いにも両親はそれほど反対してきませんでしたが、「したい」と言ったら反対されたかもしれません。
そして8月末、僕は教務課に休学願を提出し、1年間の旅に出発しました。
エスカレーター式で大学に入学したので、高校のクラスメイトもいましたが、親友を除いて僕が休学した事は恐らく知りません。本当に分かち合える友達以外は、旅の邪魔なので距離を置きました。
自分の成長をかけた旅へ出発。道中を歩いた自分。
旅中は、カセットデッキの勉強だけでは全然足りません。もっと大きな土台である自分で稼ぐという事から勉強していかなくてはなりませんでした。つまり商売の勉強です。むしろカセットデッキよりも商売の勉強を沢山したと思います。
休学してから事業に専念できるようになりましたが、今振り返るとその時は本当に未熟だったなぁと痛感します。特に仕事の進め方ですね。その時はちゃんとスケジュールを立てておらず、成り行きで進めていましたので、今と比べると本当に非効率です。カセットデッキも、修理に失敗したりして、何台も壊しました。仕事も上手く進まず納期ギリギリだったり、しまいには酷く落ち込んでしまった時もありました。
今までの自分がいかにダメだったかを思い知らされましたね。お金はケチるし、本を全然読まなかったですし、プライドは高いし、先生には「僕、真面目に勉強してます」というアピールをしてましたし、「僕は努力してるんだ!」と思いながら眠気に抗って夜遅くまで頑張るとか… もうアホかと昔の僕に言いたいですね。
特に本を読まなかったのは致命的でした。確証は持てませんが、惰性のままでいると、自然と親に似てしまうような感じがします。僕は幼いころは祖父と居る時間が長かったので、親戚や家族からは似てるとよく言われます。
先ほど、酷く落ち込んだと言いましたが、これが自分はダメだと気付かされたきっかけになって、それからは、本を読んで勉強する習慣を身につけ、勉強になる動画を何度も見て、半ば自分から洗脳されに行きました。精神状態から変えていく必要があったのです。そもそも、社長ってどういう人間なのか、一切知りませんでしたから。
勉強し続けていくと、段々価値観が変化していることに気づくようになりました。個人差はあるかもしれませんが、半年もすれば結構変わっている実感がありましたね。勉強せず自分から変わろうとしないと、たぶん成長出来ていなかったと思います。
特にこれまで自分にはなかったものが「時間の感覚」です。今までは朝時間通りに登校して、夕方家に帰って、帰ったらゲームをやるか何でもない動画を見るかテレビを見るかでした。こんなパターンで過ごしていたら、1年はあっという間でした。
分単位での時間の大切さに気付けませんでしたね。あと家出るまでに30分あるから何か勉強しようという事も出来ず、ただテレビを見るか、ぼーっと待っているだけでした。今ではもう30分あれば、本を読むとか、グーグルで分からない事を検索するとか、ぼーっとするにしても次は何をしようかを考えたりします。高校生だったら、英単語を何個か復習することだって可能だったはずです。何もせず待つとか、馬鹿だったなぁ…
しかし、時間を大事にするようになってからは、何もしないということは少なくなりました。なんとなくテレビを見るとか、昼食を食べるだけに30分以上並んだりすることは、やっぱり時間を捨てているような感覚になります。
通学途中もそうですね。愛知県の岡崎市から名古屋市までは電車で30分ほどですが、その30分に出来る事をやる習慣が大事だと思いました。今では時々、追加料金で指定席に乗って読書したりとか、講義の予習をしたりするなどの時間にしています。朝の満員電車の中では、僕は読書に集中することが億劫です。スマホで検索するくらいならできますが、朝の集中力が発揮出来る時に読書したいので、わざわざ指定席に乗ります。お金を払って環境を得るという事を学びましたね。
ちなみに指定席料金は360円です。昔の僕は移動だけ出来ればいいと思っていたので高いと思っていました。これも価値観が変わったからだと思います。
時間の使い方だけでなく、お金の使い方も変わりましたね。今まではバイトしてバイトして貯金して貯金して、そしてそのお金で僕にとっては高い服とか靴を買ってましたね。あとCDとかレコードを買ってました。本なんか1冊も買ってないです。
いわゆる自己投資にお金を使うことも、休学してから学びました。知らないときはお金を無駄にしていると気付けなかったです。僕の性格上、他の人と同じ服とか靴とかぶることがどうしても嫌いだったこともあると思いますが、ぶっちゃけ安くてもかぶらない方法はあるんですよね。たぶん。最悪、がぶりこだわらず、ファストファッション一択という選択肢もありました。
まとめると、休学中で価値観が大きく変わって前向きな人間になれたというのが結論です。今まで、表面上は前向きに見えても、実は楽をしたいという気持ちが隠れていた人間でした。
一年ぶりに大学に戻ってきた自分。旅を振り返ってみる。
復学後の講義の受け方も大きく変わりました。とは言っても、始まって2週間ではありますが…
これまでは、後ろの席に座って、その頃はたしか掲示板の2chを見てたのかな? 学生の方ならご存知かもしれませんが、いわゆる「意識高い系」というやつです。恐らくこのように想っていたんです。
―「自分で商売しているオレかっけー」←本当にダサいです。
結局、授業を真面目に聞いてないので、期末試験で苦しむ羽目になるんですよね。けじめをしっかり付けましょうという事ですね。本当に駄目そうな教科であれば、最初から履修するなという事です。中途半端がよくないです。
今は前の席に座って、タブレットでググりながら(検索しながら)受けています。スマホだと印象悪いので、タブレットも中古ではありますが買いました。これも休学中に自発的に調べて勉強しなければ身に付かないということを学んだので、講義中も実践しています。はたして、期末試験ではどのような結果になるのかが楽しみですね。休学中の成長具合までテストされるような感じです。
この記事を読んでくださっている方の中には、休学しようか悩んでいる、迷っているという方もいらっしゃるかもしれません。いや、休学という選択肢を知っているから読みにきてくれたんだと思います。
僕はまだまだ大した人間ではありませんが、これから休学を考えている方々に何かメッセージを残せたらなと思います。僕個人が休学という体験をした感想を、決断の材料にしていただけたら嬉しいです。
休学中は常に自分で考えて行動する習慣が求められました。今までは、決まった時間に学校に行って、授業を受けるというルーティンで動いていました。もっと単純に言えば、「この時間に学校に来なさい。」という風に指示されているような感じですね。しかし休学すると、その指示はなくなります。指示が全く無いので、自分は何をすべきなのか考える必要がありました。
自分で考えて行動していると、自分が行った行動を振り返るようになりました。だんだん、人のせいばかりにせず、自分にも何か改善できたことはあったんじゃないか?と問う癖もつきました。そのスタンスで過ごしていったので、成長感に満たされた1年間を人生初めて味わうことができました。とても濃厚な1年でしたね。
もし、ぐーたら家で寝てばっかりとか、何となくテレビを見続けているとか、目的もないまま過ごしていたら、ぞっとしますね。あっという間に1年が終わっていたことでしょう。恐らく地獄行きです。充実した1年を過ごしてからは、「もう1か月過ぎた」、「もう1年終わった」、「早かったね~」なーんていうのは、嫌でも口に出したくありません。
今ここでイメージする将来の僕。
将来の僕ですが、体を動かせるのは20代のうちということもあるので、20代のうちに日本一周をすると決めています。手段は電車でもなく、車でもなく、自転車です。20代での成長度合いを試したいですし、一人旅は全てを自分で決めてなければならないことになるので、事業者や社長さんに必須とされる決断力をさらに高めたいということもあります。また、一人旅によって自分が成長できるという事を、後輩の方たちに伝えることが出来たらいいなと思っています。
ちなみに自転車日本一周は、大学生の時にやる方も居ますので、僕はどちらかというと後発組になりそうです。それでも、僕だけのオリジナルな日本一周を目指して、現在は身体づくりと、運転の練習に励んでいます。
さらにその先の僕はなかなか想像が難しいですが、今この記事を書いている2018年10月10日で思いつくのは、趣味という価値を伝えれる人間がイメージできますかね。ちょっと抽象すぎるかもしれませんが、別に生きていくには必要のない趣味を持つことで、より幸せに生きることができる、なんていうことを伝えることが出来たらなと思っています。22歳の僕がこんなことを言うのは少し抵抗がありますが…
たぶん、後に想いが変わると思います。価値観が変われば想いも変わりますからね。2018年10月10日ではこのように想っていたという風に残しておきましょうか。
これから休学という旅を考えている方へ。
最後に、もし休学するのであれば、これだけは頭に入れておいた方がいいのでは?という事をお伝えしておきたいと思います。
僕が想う休学は「成長のための休学」です。
そのために大事なことは、自分で考えて行動することです。そのファーストステップは、何のために休学するのか。まぁ、「目的もなく休学したいです」と大学に言っても承認してもらえないと思いますが…
逆に、自分で考えれない人とか、一人で行動出来ない人は、ちょっと厳しいのではないかと思います。「友達が○○の授業受けてるからオレも受けよう」なんていうスタンスは危険ですね。もしその友達が全員居なくなって独りぼっちになったらどうしましょう?ましてや、「友達が休学するからオレも休学したい」なんて思ってないでしょうね?それだと、「年齢という値が1増えました。以上。」という風になると思います。半年あるいは1年という月日を軽んじてはいけません。
自分で考えて行動する習慣は、できれば休学する前から準備しておきたいところです。せっかくの時間が勿体無いですからね。友人関係も、本当に親密な友達以外とは徐々に距離を置いていった方がよいかもしれません。僕は同じ授業の知り合いは数人いましたが、いつの間にか会話することは無くなっていました。昼休みも一人で過ごしました。一人だけ、僕と同じように自分を高め続けている親友がいます。その親友とは大事にお付き合いしていきたいですね。
休学中は学校以外の事で、沢山勉強することになると思います。何のためにそれを勉強するのか、目的意識をしっかり持って勉強に臨むと、どんどん身に付きます。カセットデッキの勉強だって、僕がやりたいからやったので、技術も向上していったと思います。別にやりたくもない人に、カセットデッキの勉強をしろ!って言っても、無理な話です。
よく言われているのが、インプット→アウトプット→フィードバックの手順です。知る→実行してみる→振り返る、これを繰り返すことで人間は成長していくのではないでしょうか。僕もまだまだですから、引き続きやっていきます。
これから休学をされる方、ぜひ成長感あふれる休学ライフを送ってください。花を咲かせましょう。
長くなりましたが、最後までお読みくださって本当にありがとうございました。