レンタルレコードやレンタルCDを借りてきてカセットテープへ録音するという作業、きっと皆さん経験があると思います。
ところで、皆さん。
新しいテープ(空のブランクテープ)はどこで買っていましたか?
カセットテープ全盛期は、至る所で売られていたと思います。一番王道なのは電気屋さんですね。しかしそれよりも、レンタルCD屋で買っていたという方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。
ちゃんと家に帰ってすぐに録音できるように、カセットテープも売られていましたね。その頃の僕は幼かったですが、薄っすら記憶に残っています。
他にも、ホームセンターだったり、スーパーやコンビニにまで売られていた光景もありましたね。
そして、一時期カセットテープの宝庫だったのが…
100円ショップ!
今から15年くらい前の話になるでしょうか。西暦でいうと2006年ごろです。僕はまだ小学校低学年でした。メタルテープの製造が終了し、カセットテープの需要が衰退しているころになるかと思います。
100円ショップに大量の一流メーカー品のテープが並んでいて、本当にカセットテープの宝物庫になっていた時代です。メタルテープが100円で叩き売りされている光景は、当時の僕はなにも感じませんでしたが、今の僕にとっては思わず発狂してしまうような光景です。
もう完全にカセットテープの時代は終わった(今どきの言葉でいうならオワコン)かと思われたが、まさかここにきて再びブームが来るとは予想していませんでした。
といことで、今回は僕がこれまで買い集めた100円ショップのカセットテープを大集合させて、少し懐かしむ感じの内容でお送りします。
目次
2巻で100円。今では考えられない破格。
百均カセットテープ最大のポイントは、何と言っても販売価格。2巻で100円です。当時は消費税が5%でしたから、税込み105円です。
というわけで1本52.5円という、一体原価何円だよ!?くらいの破格な値段で販売されていました。しかも、タイムバリエーション(分数の種類)も豊富で、電気小物コーナーを彩っていた光景が今でも鮮明に浮かびます。
こんな破格の値段にも関わらず、ハーフの作りが結構丈夫です。下手したら現在販売されているテープよりも良い感じです。
画像の右に行くほど新しいテープになると思います。記憶が違ってたらすみませんm(__)m
画像左側のテープが、僕が初めて買った頃のテープです。この頃はいかにもTDK!という雰囲気がしますね。TDKのOEM品ではないと思いますが…もしOEMだったらAE相当のランクでしょう。
そして年が進むにつれ、ハブの形やカラーバリエーションが変更されたりなどのマイナーチェンジが行われていたようでした。
で、この30分テープだけは何故かリーダーテープがない!
リーダーテープ無しといえば、マクセルのジュークボックスというテープがありました。カラオケ専用のテープです。
となると、これはカラオケ用の30分テープですか。そもそも30分テープをカラオケに使う人っているんでしょうかね。カラオケ用というと10分テープが多いです。昔は中途半端な16分テープもありました。
flower series
時が進んでダイソーのカセットテープがフルモデルチェンジ。フラワーシリーズという名前で、その名の通り、花柄のパッケージを全面に出したデザインになって新発売されていました。2巻で105円という値段はそのまま。ただし120分だけは1巻で105円という設定でした。
それにしても、分数によって値段が変わらないのが恐ろしいですね。90分テープが一番お得じゃないか?ってなりますが、どうなんでしょう。いくらお得だからといっても、テープを沢山余らせる方のほうが嫌ですかね…(;´∀`)
80分テープも買った覚えがあり、家のどこかにあるはずなのですが、残念ながら探しても見つからず。ちなみにカラーは青色です。
46分も展開されていたような気もしますが、買った覚えがなく当時売られていたかはちょっと分かりません。でも46分だけラインナップが無いというには、考えにくいですが…
こんなテープもありました。『ZEBRA SERIES』。flower seriesと同じくらい時期だったと記憶しています。
このシリーズも2巻100円で販売されていたのですが、音質がめちゃくちゃ悪いです。当時はラジカセしか無かったのですが、AMラジオのような音で録音されてしまうほどです。
2巻100円の最終世代
flower seriesの世代を最後に、僕は一旦カセットテープから離れていました。もしかしたらその間に、また違うテープが販売されていたのかもしれません。
そして再びカセットテープに戻ってきたのは、2014年ごろでしょうか。その時は高校生。学校帰りに片っ端からダイソーに寄り、食費を頑張って切り詰めて作ったお小遣いで買い集めていた頃です。
乳白色のハーフになった世代で、なおかつ2巻100円で販売された最後の世代となりました。
分数で色を変えるカラフルさは健在。他にも80分テープもありました。なぜか末期に販売されていたテープ(画像一番右の60分)は、ハーフに何も書かれていません。
ところで、製造国はインドネシアですが、一部中国製のものが混じって売られていました。
ちょっとパッケージのフィルムが雑に包まれているものは中国製だと見分けることができました。まぁ裏には「製造国:中国」とちゃんと書かれていますけどね。
左が中国製、右がインドネシア製です。比べると、ハブの形であったり、ケースの形状が若干違ったりといった差があります。それよりも大きく違うのは、ハーフの質量。中国製はスカスカです。ちょっと指で押すだけでヒビが入りそうな雰囲気です。
この世代のダイソーカセットテープには、もう一つ面白いネタがあります。それがが74分テープ。ちょっと写真で見比べてみてください。
74分テープは、普通は90分テープと同じ薄いテープが使われます。しかし、この巻かれ方からして60分テープと同じ厚いテープが使われているようです。もしかしたらほんの若干薄くして、ギリギリ収まるようなテープにしてあるのかもしれませんが…
薦田のカセットテープ
さて、この頃には別の100円ショップにも2巻100円のテープがありました。それがこちら。
セリアやキャンドゥによく売られていた、薦田紙工業製のカセットテープです。前期型が白ハーフ、後期型が黒ハーフ、なんていうネタもありましたね。
ハーフのデザインは、こちらの方がカセットテープらしくて好きです。ダイソーは安っぽさが否めません。ただ、音質やデッキの調整のしやすさはダイソーの方が良かったです。
百均テープの最高傑作!?ダイソーのハイポジ
さて、忘れてはいけないのはこのテープ。販売時期は2巻100円のテープと同世代になるかと思います。
なんと100円で買えるハイポジ!
音質や特性もよく、個人的には最高のコストパフォーマンスを誇る名テープと言っても過言ではないと思っています。
でも実は、この60分のハイポジが発売される前に、ハイポジもどきのテープが販売されていたそうですね。ハイポジと謳っておきながら、中身がノーマルというトンデモナイ商品だったそうです。
あいにく僕はその頃、カセットテープから離れていてほぼ無関心な状態でしたから、買っておけばよかったとちょっと後悔しています…( ;´Д`)
しっかりとオートテープセレクターにも対応。磁気テープの色もハイポジの証であるコバルトブラックです。3~400円しても良さそうな気がしますが、これが1巻100円とは驚きですね。
きっと買い溜めしたという人も少なくないと思います。恐らく僕もその一人です。かれこれ20本以上買って、まだ未開封が10本以上残っています。
1巻100円の時代へ。百均カセットテープの終焉を迎える
そしてとうとう、100円ショップに並ぶすべてのカセットテープが1巻100円になります。
タイムバリエーションもかなり絞られいく中、最後の最後に絶妙な80分テープをダイソーが発売してきました。マクセルのURでは扱っていない、希少なタイムバリエーションでしたが、長くは続かず。最終的には水玉模様の90分テープのみのラインナップとなってしまいました。
ちょうどこの頃は、マクセルのULが各100円ショップに並んでいました。10分と60分テープがありましたね。ULという銘柄は昔に使われていたので、一時的に復活したような形でしたが、残念ながら短命に終わってしまいました…
最新の百均テープがこれだ!
100円カセットテープの黄金時代が完全に終了し、店頭から姿を消すところも出てきました。しかし、さすがはダイソー。
昨年(2020年)は、マクセルのURがフルモデルチェンジされて再びカセットテープに熱が入るような年でした。それに続いたのかは分かりませんが、ダイソーもパッケージに新しいコーポレートカラーを全面に出して新発売してきました。
音質は…まぁ中国製なので察してください(笑)指でハブを回してみると、これデッキに入れて大丈夫か?と不安になります…
ケースはしっかりとしたプラスチックで、なかなか良さそうです。ただ1つ驚いたのが、包装されているフィルムが無駄に丈夫なこと。ここまで分厚いフィルムは見たことありません。もし興味がある方は、ぜひ一つ買って開封してみてください。
100円ショップの電気コーナーを彩ったカセットテープたち。
改めて昔の百均カセットテープを並べてみると、カラフルさだけは一流メーカー品よりもダントツで素晴しいです。そのお陰なのか、いつもと比べると今回は色鮮やかな記事になった気がします(笑)
カセット世代の末期を支えてきた100円ショップのカセットテープ。とうとう店頭からカセットテープの姿が無くなる日が近いかと思いきや、ダイソーから新発売。まだまだ希望は捨てられません。いつしか、あのハイポジが再販されるのを夢見て…
さて、今回ご紹介するために引っ張り出してきたテープ。ケースが無くなっていたり、無造作にしまわれていて若干状態が悪かったり、音質も汎用テープ程度なので価値はまったくありません。
ですが、昔遊んでいた思い出のおもちゃなので、この先も大事にとっておきたいと思います。