皆様こんにちは、西村音響店の西村です。
この度もご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、TDKの最高級のカセットテープMA-XGと、SONY TC-KA3ES カセットデッキで、音を聞いてみましょうというテーマです。
しかし、今回は単に皆様に聴いていただくだけではございません。初めての試みとしてアンケートを行ってみたいと思います。
実は、今回の再生デッキであるTC-KA3ESは、カスタマイズをしておりまして、音の違いがどう表れているか、皆様のご意見を頂けたらと思っております。
ぜひ、ヘッドホン・イヤホンをご準備して、聴き比べしてみてください。
まずは聴き比べの前に、こちらのTC-KA3ESの音を聴いてみて下さい。既にTC-KA3ESをお持ちの方は、ひょっとすると純正状態のTC-KA3ESとは、音が少し違うように感じるかもしれません。
音声は圧縮していませんので、ダウンロードに時間が掛かる場合がございます。ファイルは 48000Hz-16bit WAV形式です。
いかがでしたでしょうか。
個人的な感想としては、低音域と高音域がやや強く、フュージョンやジャズなどの、いわゆるアコースティック向きといった音質になっていると感じます。
高音域が綺麗に聞こえつつも、ずっしりとした重低音が効いているといった感じでしょうか。
楽器を音をしっかりと出したいのでしたら、これくらいの音が良さそうです。
再生中、メーターはメタルテープの推奨録音レベルである+6dBを超えていて、それでも歪むことなく再生出来ているので、さすが最高級グレードのカセットテープだけありますね。
ということで、続いて聴き比べにまいりましょう。
何を聴き比べていただくかといいますと、違うオペアンプで音がどのように変わるかです。
次の音源Aと音源Bでは、同じTC-KA3ESのデッキですが、再生ヘッドの信号を増幅するオペアンプを、それぞれ違う物にしています。
それでは、2つ音源を聞き比べてみて下さい。曲は両方とも、先ほどの「♪C」です。
いかがでしょうか。AとB、どちらがお好きでしたでしょうか。
アンケートにご回答いただけるようでしたら、お好きだった方を選択して「送信」ボタンを押して下さい。
差し支えなければ、簡単に感想を頂けると嬉しいです。
改めて、私のTC-KA3ESをご紹介しますと、このTC-KA3ESは1997年製で、2017年2月に購入しました。
暫くは純正状態のまま楽しんでいましたが、2カ月後に古いヘッドへの交換に着手しました。古いヘッドというのは、ESRシリーズ以前に使われていた、コンビネーション型ではない、独立懸架型のヘッドです。
このような交換は、本来は物理的に不可能ですが、何とか加工をして取付け可能な状態に仕上げました。
そもそも、以前にTC-K333ESやTC-K555ESⅡを使ったことがあり、独立懸架型ヘッドの音が気に入った事もあって、このようなカスタマイズをするに至りました。
個人的な感想になってしまいますが、何となく古いヘッドの方が、音が硬くてパワフルな感じがします。低音の出力も、こちらの方が良さそうに聞こえます。
交換に挑戦すると決めた時は、「独立懸架型が、コンビネーションに替えられてるくらいだから、逆も行けるでしょ。」なんていう軽い気持ちでしたが、実際に着手してみると、そんな上手く行く筈がありません。
”旧⇒新”の事例はあっても、逆の”新⇒旧”は見たことありませんから、苦戦を強いられても仕方がないでしょうね。
また、交換してからも色々と不具合に悩まされて、何度も分解を繰り返しました。それでも、そこから色々勉強できた事は沢山ありますので、このデッキに技術の訓練をさせられたと言っても、過言ではないです。
そして、さらにカスタマイズを行うため、また再びバラバラの状態にしました。
今度は、電気系の方へ着手しようと考えています。まだ、電解コンデンサーの全交換が済んでおらず、この機会に行ってみようと思っています。
あとは、ヘッドアンプ周辺のカスタマイズで、コンデンサーの種類を変えてみるといったことも面白いかもしれません。純正ではマイカコンデンサーが使われていますが、これを他の種類にしたらどうなるか。
もっとオリジナリティーの高いTC-KA3ESに仕上げれたらいいなと、わくわくしています。
この辺りは、自動車のチューニングと似た感じかもしれませんね。
余談になりますが、4曲の聴き比べの時に感づいた方がいらっしゃるかもしれません。実は、ファイル名にオペアンプの製品名が書いてあります。新日本無線(JRC)のMUSES8920です。
そして、聴き比べは、一方がMUSES8920のオペアンプ、もう一方は・・・。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
MA-XGに録音した TEAC V-5000の音はこちら。